Tang Kwok Hin

香港生まれ、新界在住。中文大学で美術を学び、作品は彫刻、インスタレーション、ビデオ、シアターなど多岐にわたる。カムティンにある家族と親戚のみが住む村の自分の家で、定期的にアートイベントを主催。自身の日常や家族、都市の風景やオブジェクトの形を変えたインスタレーション、ドクメンタのワークショップ参加など、国際的にも活躍。

ステートメント

グランパ・タン(2017)はタンの祖父が生きていた時のフッテージを編集して作られた。そこには香港の新界にある村の風習や生活を見ることができる。秋の中秋の祭り、家族で話し合う昔の写真や飾りに使うザボンの葉。新年のごちそう、村の人々のダンス。血縁関係に重きを置いた伝統的な家庭で、祖父の思い出とも断片ともつかない会話と映像が綴られる。

この作品は、展覧会では実際の祖父が集めていたさまざまな品々とともに展示された。今回水上店舗の、昔誰かが住んでいたと思しい痕跡ののこる小さな部屋に展示される。誰ともわからない沖縄の人の生活の跡が残る畳の部屋で、香港の新界の村の映像が流れる。