犬塚 拓一郎
Takuichiro Inuzuka
たくさんのおもちゃ楽器を使って、遊ぶひと。楽器は、鍵盤ハーモニカ、トイピアノ、ハンドベル、バス 鍵盤ハーモニカ、アンデス 、木琴、鉄琴、リコーダー、ウィンドチャイム、鈴、カズー、タンバリン、 名前の分からない⺠族楽器みたいなもの、とにかくいろいろ。普段は、おもちゃ楽器のほかにピアノを弾 いたり、作曲をしたり、演劇やダンスに音楽をつけたりしている。
主な展示会(抜粋)
- 演奏:「サウンドスケープ沖縄~耳を澄まし、自然に溶け込む」(2020年、2021年)
古謝 麻耶子
Mayako Koja
沖縄県うるま市在住。宮古島⽣まれ。沖縄県⽴芸術⼤学、沖縄キリスト教短期⼤学⾮常勤講師。アフリカ・モザンビークの⾳楽・芸能の研究に取り組む。⾳楽バンド Manos を結成し、カフェ、学校、ライブハウスなどで演奏活動を⾏う。世界中の多様な⾳⾊を持つ楽器を⽤いた即興的な演奏も⾏う。幼児のための創造的な⾳楽教育にも関⼼を持ちながら活動中。
主な展示会(抜粋)
- 演奏:「サウンドスケープ沖縄~耳を澄まし、自然に溶け込む」(2020年、2021年)
- 講演・演奏:「人類学者が語るアフリカン・ポップス!」(2017年、2018年、2019年、2020年)
- 企画・演奏:「写真展&Live The King of Timbila」(古謝はWerner Puntigamと共に企画・運営・演奏)(2018年)
- その他、アフリカ音楽関連の研究発表、論文やエッセイの執筆など
ステートメント
「めぐり口説」
耳を澄ませながら那覇の街をぐるぐる歩いてみると、あちらこちらからいろいろな音が聞こえてきます。 お店の音楽、三線の音、スーツケースを引く音、話し声、足音、荷物を運ぶ台車の音・・・。 大通りから、建物と建物の間の小さな道にふらっと入ってみると、ざわめきがやんで静けさに包まれた り、突然クーラーの室外機、換気扇の音が耳に飛び込んできたりします。那覇の小道、スージグヮーは、 異空間に入り込んだような気持ちにさせる不思議な力がある気がします。かつて旅した場所や、昔住ん でいた懐かしい場所にワープするような感覚が立ち現れ、耳はその想起した世界の音を聞こうとアンテ ナを伸ばしはじめます。 耳を澄ませて歩いた場所で、今度は、楽器などを軽く響かせながら歩くと、街の音楽のオーケストラ団員 となって能動的に音を奏でているような、あるいは環境音に密やかに音を添えているような、通常の街 歩きとはまた違う雰囲気を味わえたりします。時に、街で出会った人に話しかけられたり、何かしらの交 流が生まれることもありました。 展示場では、那覇を中心とする県内の街を歩きまわったり、街の一角で楽器や琉球グラスを奏でたりし た映像をつなぎ合わせて制作したビデオ作品「めぐり口説」を上映します。「めぐり口説」は琉球古典音 楽「上り口説」から着想を得てつくった造語です。「上り口説」は、琉球王朝時代に外交のために薩摩へ 出かける官僚が道行の景色を語ったものですが、私たちは「上る」のでもなく、「下る」のでもなく、那 覇を中心とするいろいろな街を「めぐり」ながら、街の景色を映像と音とで表現します。多様な地域、国 籍の人々が行き交う那覇の街の様子が表現できたらと考えています。 展示場には、街歩きの際に持ち歩いて響かせるのに使用した琉球グラスを置く予定で、参加者の方には、 「めぐり口説」の映像に合わせて自由に音を奏でてもらえたらと思っています。